ポリイミドは強固な分子構造を持っており、高耐熱性に加えて寸法安定性など、機械的性質や化学的性質も他の樹脂にない特性を有しています。高い耐熱性を有するため、基板材料をはじめとして電子部品などの製造工程など様々な分野で活用されています。

CB処理はポリイミドフィルムとガラスに塗布(コーティング)することによって、接合・接着において優れた強度を得られます。また化学的な接合を行うために接合強度をコントロールでき、たとえば強度を弱くすることで後工程での再剥離時に剥がしやすくすることも可能となります。
ただしポリイミドフィルムはメーカーやタイプ(グレード)による違いがあるため、今回、主だったメーカーの以下のタイプのポリイミドフィルムとガラスの接着・接合における引き剝がし試験を行ないました。


ガラス+ポリイミド接合テストピースイメージ

テストピースは、ガラスの片面のみCB処理を行い接合した場合と、ガラスとポリイミドフィルムそれぞれにCB処理を行い接合したものを用意し、引き剝がし強度を測定。


ガラス+ポリイミド接合テスト結果

1)フィルムによって、接合しやすいものと、接合しにくいものがある。すなわち、接合強度のコントロールに加えて、フィルムの選定により、剥離時の引きはがしやすさの調整が可能
2)接合しやすい「接着性向上タイプ」、「低剛性タイプ」のフィルムは、CB薬剤をガラス側に塗工するだけで、引き剥がし試験でフィルムが破断するほどの接合強度を示した。

3)引き剥がし強度0.05〜0.06N/mm程度の試験結果が得られているものは界面剥離できており、すなわちガラスとポリイミドを接着剤レスで接合させた後に再剥離、引き剥がすことが可能。工程材としてガラスを使用してポリイミドを加工する場合などに有効。なおポリイミドはフィルムだけでなく、ワニスを塗工した場合でも剥離させることが可能。
4)「標準タイプA、B」と「低熱収縮タイプ」は、ガラスとフィルムの両方にCB薬剤を塗工することにより接合した。
5)特に、「標準タイプB」は、ガラスとフィルムの両方にCB薬剤を塗工することで0.29N/mmと、優れた接合強度を示した。

 

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