ニッケルめっき銅板とエポキシ接着剤の接合
目的
ニッケルめっき銅板にCB化合物を塗布し、エポキシ接着剤における接着強度向上効果を確認する。
まとめ
(1)ニッケルメッキ銅板にCB化合物を塗布すると、エポキシ接着剤の接着強度を高めることができた。
(2)CB化合物によって接着強度向上効果が異なり、最も効果的な化合物では、接着強度が1.9倍になった。
1.処理条件
表1 処理条件
2.せん断引張り試験結果
表2 せん断引張り試験結果(n = 3)
図2 ニッケルめっき銅板とエポキシ接着剤のCB化合物による接着強度
図3 ニッケルめっき銅板とエポキシ接着剤のCB化合物による接着強度の向上倍率
3.コメント
(1)表2と図2にニッケルメッキ銅板とエポキシ接着剤のCB化合物による接着強度を示した。
CB化合物のいずれも、CB化合物による処理をしない場合に比べて、強度は向上した。
すなわち、CB化合物による処理をしない未処理では、せん断引張り強度が15.3MPaであったのに対し、CB化合物①②では19MPa台、化合物③では28.7MPaと最も接着強度が高くなった。
(2)CB化合物の種類によって接着強度向上効果が異なり、図3に示したように、未処理の接着強度を1とすると、CB化合物①②では1.27~1.29倍にとどまったが、CB化合物③では1.88倍となり、3種類のCB化合物の中では、最も効果的であった。