金属地肌の美しさを隠す事無く、透明な化成処理皮膜を形成
研磨したマグネシウム、アルミニウム、ステンレス成形品に、独自開発の化成処理【透明化成処理】を用い、優れた耐環境特性を持つ透明皮膜を形成します。
↓ヘアライン加工を施したマグネシウムに、表面に何も処理を行っていない状態(写真上)と透明化成処理品(写真下)を比較。
未処理品(研磨のみ:スッピン状態)
透明化成処理品(スッピンとほぼ変わらない)
透明化成処理品と研磨品の違いは、目視においてもその違いはほとんど分かりません。透明化成処理では、このようなほぼ無色透明に近い化成処理皮膜を形成する事ができます。(透明化成処理以外の一般的な化成処理方法では皮膜に“濁り”が出てしまいます)
透明化成処理は金属にとってのナチュラルメイク。透明化成処理を用いることで、ヘアラインや金属光沢など、下地金属そのままの美しさや質感を活かしたこれまでにない意匠の製品づくりが可能となります。
透明化成処理の特徴
●研磨したマグネシウム、アルミニウム成形品に、金属光沢が失われることなく透明化成被膜を形成。
●マグネシウムダイカスト、プレス材に加えて、従来アルマイト処理で金属光沢処理出来なかったアルミニウムダイカスト材でも可能。
●塗膜密着性、耐食性は、従来のノンクロム化成処理と同等。
●化成処理皮膜に対してクリアー塗装を行うことで、美しい外観と高い耐環境特性を付与。
製品事例1
製品事例2
(ダイカスト品に透明化成処理+シルバー塗装)
詳細はこちらをご覧ください→ATMagナチュラル:ヘアラインを活かしつつ,下地ムラをマスク
(左:白色塗装、右:塗装ナシ)
ホワイト塗装 製品事例3
反射率の高い白でも、透明感を実現。金属のヘアラインも確認できます。
製品事例5
もちろん、このようにいろいろなカラーリングを施すことが出来ます。
透明化成処理とは
マグネシウム、アルミニウムは錆びやすく、塗装の密着性も低いため、表面処理を行う必要があります。従来のマグネや特にアルミダイカストの一般的な化成処理では、皮膜が灰色や薄茶色になったり、ムラになって美しくないので、その上にはクリア塗装が出来ず、金属の持つ光沢感を活かせませんでした。
透明化成処理では透明で密着性に優れた皮膜を形成を実現し、クリア塗装を可能としたことで、金属の光沢やヘアラインを活かした製品の実現に貢献します。
(参考)
1.なぜ化成処理が必要か?
1)防錆効果マグネシウム、ダイカストのアルミニウムは表面が非常に活性であり、錆びやすいため。
2)塗装下地効果塗膜の密着性を高めるため。
2.陽極酸化との違い
陽極酸化は電気分解による被膜形成。一方で化成処理は電気エネルギーを使わない。アルマイト処理(アルミニウムの陽極酸化)は、板の場合であれば金属光沢が出せ、着色も可能。しかしアルミニウムのダイカスト材については表面不均一の金属組織のため使えない。またマグネシウムの陽極酸化は難しい。マグネシウムのダイカスト材の場合も綺麗ではない。