黒色化成処理
HUDなど光学系製品で使用されるマグネシウム合金を塗装レスで黒色化
自動車のHUD(ヘッドアップディスプレイ)などで内部の迷光反射を抑制するためには、黒色の塗装を施すなどの対策が必要となります。
黒色化成処理は、下地処理(表面処理)だけでムラの少ない黒色に仕上げることができるマグネシウム用機能性化成処理技術です。
すなわち、従来必要とされていた下地処理+塗装(黒色化)の2工程のうち、このように外観部品でなければ塗装工程を省くことも可能となります。
黒色化成処理だけで黒色化した製品事例
特徴:「ムラの少ない黒」
ATCでは、マグネシウム成形品のノンクロム化成処理を発展させ、有害な6価クロムやフッ素化合物を使用せずに、AZ、AM材(ダイカスト製品、鍛造製品)に対し防錆性能を維持しつつ、一般的に難しいとされる”できるだけムラの少ない黒色の被膜”を形成する化成処理技術を提供します。
写真では黒の色調がお分かりにくいかと存じますが、イメージとして上の4つの四角のうち、右の2つあたりの濃さに処理できます。
技術的な特徴
抵抗値、耐食性、並びに塗膜密着性のバランスを勘案し、工程設計を行いました。
・色調は均一な濃褐色〜黒色(色調の均一性は基材の表面状態に影響されます)
・六価クロムやフッ素化合物を使用せず
・抵抗値はやや高く、塗膜密着性は良好(抵抗値は黒の色調によって変わります)
・六価クロムやフッ素化合物を使用せず
・抵抗値はやや高く、塗膜密着性は良好(抵抗値は黒の色調によって変わります)
・24時間温水噴霧および60℃温水浸漬、碁盤目等による一連の耐蝕試験とも良好
・放熱性向上に寄与します。
■一般化成処理品 比較例
■黒色化成処理
一般的なチッピング(塗装剥離)イメージ
一般的な下地処理の色調では、塗装が剥離した際に下地が目立ってしまいます。
また用途によっては、塗装をしないことでチッピング自体をなくす事が可能となります。