CB技術:エポキシプレプリグと電解銅箔の接合
目的
エポキシプレプリグ(Prepreg:プリプレグ)と電解銅箔の接合におけるCB処理の効果を確認する。
まとめ
電解銅箔のシャイニー面においても、CB化合物を塗布することにより、エポキシプレプリグの接着強度の変動が小さくなり、安定すると共に、接着強度が向上した。
1.試験方法
1‐1. CB処理条件
表1 CB処理条件
1-2.試験方法
(1)電解銅箔に対し表1のように処理を行い、CB処理なしとCB処理ありの電解銅箔を準備した。
(2)アルミ板上に幅10mm、長さ50mmのエポキシプレプリグ、これにシャイニー面が接するように電解銅箔を順 に重ね、所定の条件でエポキシプレプリグを硬化させた。
(*)エポキシプレプリグ硬化条件 : 188℃×85分×15MPa
(3)硬化させた試験片について、引張り速度 50mm/minで90°引き剥がし張試験を行い、接着強度を測定し た。(アルミ板を固定し、銅箔を引っ張ることにより測定)
2.90°引き剥がし試験測定結果
図1 引き剥がし試験チャート
図2 引き剥がし強度最小値比較
表2 90°引き剥がし強度の最小値
3.コメント
(1) 図1に引き剥がし試験のチャートを示した。
図1のCB処理なしの緑と青の試験チャートは、異なった軌跡を示しており、接着強度の安定性が低い。
(2) 図1の赤と紫CB処理ありの試験チャートは、変動が少なく、ほぼ同じ軌跡を描いており、CB処理によって安定した接着が得られた。
(3) 表2に、引き剥がし強度の最小値を示しした。
接着強度の安定性が低いCB処理なしでは、強度の最小値が0.53N/mmであったのに対し、安定な軌跡を示したCB処理ありの最小値は0.81N/mmであった。
(4) 図2に、引き剥がし強度の最小値を比較したグラフを示した。
CB処理により、電解銅箔のシャイニー面にもかかわらず、引き剥がし強度の最小値は、およそ1.5倍に向上した。
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