CB技術:エポキシ系CFRPプリプレグとアルミニウムA6061板の接合
エポキシ系CFRPプリプレグとアルミニウムA6061板の接合
目的
エポキシ系CFRPプリプレグ(Prepreg:プリプレグ)とアルミニウムA6061板の接合におけるCB処理の効果を確認する。
まとめ
(1) エポキシ系CFRPプリプレグとアルミニウムA6061板の熱プレス接合において、アルミニウムA6061板にCB薬剤を塗布することにより、高い接合強度が得られた。
(2) 接合部のせん断引張り強度は、引張り方向に対するプレプリグの繊維方向によって異なる強度を示した。
すなわち、引張り方向に対してプレプリグの繊維方向が垂直の時には約11.0MPa、繊維方向が引張り方向に平行の時には約16.0MPaであった。
1.試験材料
・アルミニウムA6061板 厚さ1.5mm
・エポキシ系FRPプレプリグ(Prepreg:プリプレグ)
2.試験方法
2‐1. CB薬剤による処理
表1 CB処理条件
2.せん断引張試験測定結果
表2 CB処理と繊維方向によるせん断引張り試験結果
図2 せん断引張り強度
図3-1 せん断引張り試験チャート
引張り方向に対する繊維方向が垂直
図3-2 せん断引張り試験チャート
引張り方向に対する繊維方向が平行
4.コメント
(1)せん断引張り試験結果を表2と図2に、せん断引張り試験チャートを図3に示した。
(2)アルミ板にCB処理なしでは、せん断引張り強度の平均値が3.6MPaであった。
(3)アルミ板にCB処理した試験片で、引張り方向に対するプレプリグ繊維の方向が垂直の時のせん断引張り強度の平均値は11.1MPaであった。
一方、繊維方向が引張方向に平行の時のせん断引張り強度の平均値は16.0MPaであった。
(4)CB処理なしでは接合強度が低いエポキシ系CFRPプレプリグとアルミ板を、CB処理により、高い強度で接合できることが確認された。
(5)エポキシ系CFRPプレプリグは、繊維方向によって強度が異なる性質を持っており、接合した試験片についても、その特性が寄与している。