【軽量化+強度】新商品開発アイデア集|マグネシウム合金活用編
マグネシウム合金は、金属の中で最も比重が軽く、強度などに優れていますが、その用途についてはまだまだ拡がる可能性があります。
例えば、用途によってはマグネシウムを使うと、「プラスチックよりも軽量化できる」というと驚かれる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、当社のマグネシウム合金に関する知見や実績を元に、マグネシウムを使った新商品開発につながりそうなアイデアをご紹介したいと思います。(当社のリサーチ力不足により、すでに商品化されている製品が含まれておりましたら何卒ご容赦ください。)
安全靴| 強度と軽量化を両立
落下物などからの安全を確保するための先芯入りの作業靴。一般的な材料として鋼が使われているようですが、【強度+軽量化】というコンセプトにおいては、マグネシウム合金を使うことも有効かも知れません。
ランニングシューズ|軽量+耐衝撃性,高反発性
長距離選手は履くナイキ製の「カーボン入り厚底シューズ」が有名になり、他メーカーからも高反発ソール素材として樹脂製プレートを用いた長距離ランナー向けランニングシューズが多数発売されています。これらの素材の特性として「金属のばねに近い」と評されることもあるようなので、もちろんマグネシウム合金が実用可能かは未知数ですが、耐衝撃性や高反発性にも優れていますので、このような用途も考えられるのではないでしょうか。
電動キックボード|軽量化で携帯性や航続距離をアップ
日本でも見かけることが増えた電動キックボード。日本では原動機付自転車扱いの現状ですが、今後はその区分も変わっていくかもしれない画期的なモビリティです。
現状では、高い強度と軽さを両立させるために、カーボン製やアルミ合金のフレームが使用されているようです。軽量化することで簡単に持ち運べたり、航続距離を伸ばしたりすることも重要な要素となるようですので、まさに安全性のための強度と軽量化を両立させるためにマグネシウム合金も有効になるのではないでしょうか。またマグネシウムは衝撃吸収力にもすぐれているので、どんな道であっても快適に走ることができるかもしれません。
様々なスポーツギアに
すでに自転車には軽量化のために、パーツやフレームなどにもマグネシウムを採用している製品が多く開発されています。スノーボードでも以下のような製品が販売されています。
SYMARC Mg:振動減衰性に優れる素材としてマグネシウム複合剤であるAZ31を採用。
Source: https://www.yonex.co.jp/snowboards/boards/sy20m.html
この製品でマグネシウム合金を採用したキーワードは「振動減衰性」。一般的に【軽量化+振動減衰性】というとカーボンを採用するケースが多いかもしれませんが、スノーボード以外にも、防振や制振といった機能を求めるスポーツギアにはマグネシウムを検討するメリットがあるかもしれません。
※ 以上の記事は、全て “just an idea”であり、製品化の実現性を当社が保証するものではございません。
マグネシウムを使った商品開発の際には、是非お声がけください
以上、マグネシウムを使った新商品開発のアイデアを紹介させて頂きました。上記のアイデアに限らず、マグネシウム合金を利用した新商品開発にご関心をお持ちの方は、ぜひ当社にお声がけください。
これまで扱った事がない素材(この場合はマグネシウム合金)を検討するのはハードルが高い開発になるかと存じますが、当社はマグネシウムの化成処理を行っておりますので、材料メーカーや、成形メーカーなどと連携して商品開発をお手伝いさせていただく事ができます。